「あの客は何も買わない」

先日、昇仙峡へ行きました。
昇仙峡とは甲府からバスに乗り、一時間程で着く一昔前の渓谷です。
バス停の終点付近には滝があり、お土産屋や、ほうとう屋、Coffee屋などが集まっていました。
僕達はそこからロープウェイに乗って展望広場へ行き、
そこから10分位で着く、ちょっとした山へ向かいました。
前を家族連れが歩いていたので、気軽について行ったのですが、
道がなかなか難儀なものでした。


尾根伝いに、右手に甲府盆地、左手に秩父の山並を見ながら何となく歩いていました。
段々と、道幅が狭く険しくなり、鉄のチェーンを掴みながら階段状に削られた岩を登ったり、
強風が吹き抜ける巨大な丸い岩の上を這うように進みました。
巨大岩が集まってできたような山なので、頂上も丸い巨大岩(巨岩)の上にあって、
陽射しも風も厳しく、掴まる所もないので気を抜いたら転がり落ちそうでした。
山頂というより「見晴しの良い展望台」を想像していたので、
巨大岩の山道に緊張しました。
ロープウェイを降り、「田舎ほうとう定食」を広いレストランで食べました。
お土産屋も覗きましたが、失望してバスに乗りました。


お店の人もお客さんもまばらで、ひっそりひそひそ話が聞こえてくるような渓谷でした。