先日、自販機特集の番組が放送されていました。
その時バーで飲んでいて、前半30分は見逃してしまいましたが、
後半だけでも面白い内容でした。
自販機の設置場所を巡るメーカー間の競争や、土地のオーナーによる売り上げの管理とメーカーの選別。
メーカー別の自販機から、売れ筋商品を集めたメーカー横断型自販機の売り込み、等々。
路地裏の自販機ウォール街での土地オーナーの力があそこまで強いとは思いませんでした。
僕もいつか路地裏ビル脇隙間の土地オーナーになって、毎日好きな缶コーヒーを自由に選べる身分になりたいものです。
「DyDoさんは、いつも新製品いれてくれるから鼻が高いヨ〜」とか、
「『あったかい』は一年中続けてくれ」とか、
「『生ぬるい』ってできないのかな」とか、
「缶コーヒー専用自販機をメーカーを超えて作ってくれ!」とか、言ってみたいものです。


ただ、メーカー横断でも売れ筋ばかりのものだと、売れない商品が消えてしまうのであまり賛成できません。
コンビニの陳列棚は既にその傾向があって、新製品を除けばお約束の商品しか置いていません。
自販機は豊富な種類が買えることに、強みがあると思います。


そして、これからの自販機が変化していくポイントは「買いやすさ」だと思います。
お釣りや商品の取り出し口が下にある本質的な理由はあるのでしょうか。
上から落として下から出る仕組みは「自販機の都合」であって、「お客様の都合」ではないと思います。
(まあ、こういう論理で技術が成長・発展する場合と、高コスト・高環境負荷を引き起こす場合があるとは思いますし、この論理に暴力性は感じます。
ただ、僕が言わなくてもこの仕組みを何とか改良しようとしている方々がいると信じています。)
また、取り出し口が狭く、やけに取り出しにくいものもあります。
しゃがむ姿に物悲しさを感じる者としては、「ちょっとしゃがめばいいじゃん」とも思いますが、
荷物を持って、傘さして、お札で払って、皆が見ていて、という状況を思うと、
やっぱし買うのを躊躇してしまいます。
他には、ボタンの位置、右利き仕様、車イスで買うのはきつそうだということ、
「ホスピタリティ」(最近知った言葉)を大切にした「ユニバーサルデザイン」志向、等々ありますが、
熱くなってきたので、そろそろやめます。


それでも、実際僕がオーナーなら、自販機は置かずに缶コーヒーバーでも始めたいものです。
もしくは、タバコ屋的な街角の缶コーヒー屋ですね。
奥には外国産の秘密の缶コーヒーがしまってあって、常連さんには特別に販売したりします。
法事やパチンコにでかける日は、姪に留守番を頼みます。
「100円玉で買える温もり」をモットーに、いつかそんな缶コーヒー屋を開きたいものです。